ヘラクレス製作日誌 :第2回 船体キットの紹介
斎藤製作所の角田です。 ヘラクレス製作の本編に入る前に、弊社で扱う船体キットの構成をご紹介します。
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①まずは図面です。
平面図と側面図、必要に応じ正面図が記載されています。寸法が記載された箇所もありますが、ない場合が多いです。
ただしほぼ実寸大ですので、必要な寸法はこの図面から拾えるようになっています。
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また、図面の左側には、使用する部品一覧と個数、材質が記載されています。
表内の品番は、図面、立体図及び現物の番号と一致しています。
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②こちらは立体図です。
俯瞰図になっているため図面よりも直感的にわかりやすく、製作のポイントを記載している場合もあります。
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ここからは実際の部品の画像です。
③船体 (上の画像)これは船尾からのアングル。おそらく最初にこの船体を加工することから製作が始まると思います。
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ここで実際の製作の内容ですが、製作に入る前に上の写真のように船首と船尾に角棒など基準になるものを置きます。
そして船首側に置いた角棒を100mm間隔で船尾側に移動させながら、船尾側の角棒と見比べて右舷と左舷の高さを確認します。こうして左右どちらが高いか、そして高い方はどこからどこまでが高いかを確認します。確認できたら高い方を少しずつ削りながら、左右同じ高さになるように調整を行います。
甲板等の寸法の基準となるラインの為、重要な作業になります。
このように全ての部品で”下準備”が必要になるのが、弊社の船体キットの特徴です。
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④こちらは小物部品です。
ネジやプロペラシャフト、スタンチューブ等、角窓と丸窓など、カテゴリごとにまとめられて袋詰めされています。
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⑤こちらはダイカット(ヘラクレスの場合は、3枚一組)、各寸法のABS、ヒノキ角棒、ヒノキ丸棒、真鍮線、甲板材などです。
打ちぬいたダイカットやABSなど全ての部品で、使用前にいかに下処理をするかで、完成品の見た目にダイレクトに影響してきます。
すでに紹介した通り弊社の船体キットは基本的に下準備が必要で、模型船の材料を提供しているというスタンスです。その為全ての部品でひと手間かける必要があり、今どきの模型では一般的でないかもしれません。ただ手間をかけた分は必ず出来栄えにダイレクトに影響してくるので、作り甲斐を感じられるのではないでしょうか。
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⑥最後に組立説明書一式です。図面と立体図が説明書を兼ねている場合があるため、ヘラクレスの場合は付属していません。
以上が、船体キットの内容です。船によって若干の違いはありますが、おおよそこのような構成になっています。
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船の大きさ、搭載するボイラーの違いはありますが、どの船も船体、キャビン、ハッチ、エンジンルーム等ブロックごとに組立を進めていきます。
その中でも最も重要で難しく、最初に行わなければならないのが船体への後部軸受の穴あけと、エンジンとプロペラシャフトのセンター出しです。これが少しでもずれるとエンジンが動かない、プロペラが回らない等の事態に陥る為、神経を使う作業です。次回はこの作業について紹介します。